コミュ力と会話のクラスのゲーム要素で面白そうなもの

セミナーに参加しても、数か月たつと忘れてしまうことが常です。

約2か月前のセミナーについて、特に印象に残ったことや感じたことをメモに残しておこうと思います(釜山教師会、4月例会の一部について)。

コミュ力、コミュニケーション力って何?

生きる力、21世紀型スキルなどでも、コミュニケーション力・協働する力が求められていたと思います。また、企業が新人に期待することで、コミュニケーション力というのはよく挙げられるようです。

では、コミュニケーション力って何?

なんでも、大きかったりぼんやりする言葉は、細分化・具体化が必要ですね。

発表者の諏訪先生曰く、

1.言語学から見た場合:言いたいことを言える力。場面や相手に合わせて適切な言い方を選んで使用できる(ポライトネス)力

2.就活で求められているもの:報連相、傾聴力、年齢が離れた人とも関係構築できる、うそをつかない、論理的に説明できる、など (ちょっと[行動原則]みたいなものも入っていますね)

場合によっては、うそをつかない、非を認めて改善に取り組めるなども重要(欠けがち?)かも。

そのうち「Japanese for Business」のようなクラスがあるのですが、上記のようなことも内容に組み込みつつ運営できたらよいですね。自分が受けた新人研修のことを思い出したり、ネットで今どんな研修をしているのかもチェックしたりしています。

コミュ力について、タイの学生の印象としては、助けを求めたり甘えたりするのが上手な人が目につきます。

僕も愛読している「バンコク高校教師の緩い風便り」にて、以前の記事で述べられていたことですが、実際に僕も感じます。

助けを求めずに抱えてしまってどうにもならなくなって落ち込んでしまうより、いいですね。

会話クラスのゲーム要素

コンセンサスゲームが紹介されていました。紹介されていたのはNASAゲーム。

中級の会話クラスの担当になったら行なってみたいと思っているものです。

他に中級の会話クラスでおもしろそうなのは、以前Zoomでハナキンで部屋があった、お話を読んで誰が一番悪いと思うかを話し合うゲームのようなものも、学生が積極的に話に参加するんじゃないかと思っていますが、まだ実施してみる機会がありません。

ウミガメのスープというのも面白そうです。これもハナキンで体験の部屋がありましたが、残念ながらその時は参加できませんでした。ものすごく簡素にわざと情報が不足するように要約した話から、本当のフルのストーリーを考えるというもの。学生は教師にYes/No質問をし、教師はそれに答える。質問を繰り返すうちにだんだん答えに近づいていく…

セミナー以外でも、ブログに書いている間に思い出したことなどもあるので、書くことは重要だと改めて感じました。

2021年に参加したセミナーで一番印象に残ったこと

昨年は、おそらく10個弱程度のセミナーに参加しました。

オンライン開催がほとんどになり、どこの国のセミナーにも参加できるのがとてもありがたいですね。

一番印象に残ったこと:学生へのフォロー、教師の役割

秋口のタイの何かのセミナーでのこと。AJLET月例会?もしくはタイ元留学生協会+東芝財団のセミナーかもしれない。

タイのシラパコーン大学の村木先生が、オンライン授業のフィードバックについてお話しされていた中の一部。

「学期途中で授業で呼びかけても応答が無いことが続いたり欠席しがちだったりする学生がいたら、LMS内で個人チャットを送って様子を尋ねたり、何らかのフォローをします。」といったようなことをおっしゃっていました。

(菩薩かっ!)と思いました。

自分の行動を振り返ってみると、そのようなフォローを行っておらず、(あぁ、オンライン会議に入るだけ入って遊びに行っちゃったのかな)などと思って何もしていませんでした。

セミナーを聞いてもそれで終わりとなってしまうて活かせない残念なことも多いのですが、今回は影響を受け、行動しました。

現在、副専攻予備軍の少人数(23人)のクラスでは、途中で欠席・課題未提出が続いた学生にはMS Teamsのチャットでフォローをしています。

ただ、履修が70人といった第二外国語科目ゼロ初級クラスは、初めから消極的な学生も多く、上記のようなフォローを行っていません。

昨今、AIをはじめとする技術の発達により、教師の役割は何なのかということを考える機会が増えていることと思います。

ファシリテーター、励まし役、学習ペース管理役、学習者に会ったリソースを提供するハブ機能などがよく言われる元かと思います。

上記のうちいくつかは将来的にはAIにもできてしまうかもしれない役割ですが、励まし役やペース管理役というのは人間にまだ優位性があるところで、教師に期待される役割でしょう。

それは頭ではわかっていましたが、行動をしていませんでした。

そんな中、村木先生の発言を聞き、ドキッとして反省したのでした。

今後も教師の役割について意識をし、可能なことから行動に移していきたいと思います。

オンライン連続講演会 「未来を拓く日本語教育」第1回講演会 横溝紳一郎先生 教師の成長と授業の改善について

アクションリサーチで有名な先生だという横溝先生の講演で、面白かったところをメモ・シェアします。

講演内容に、思ったことを若干付け加えています。

アクションリサーチなるものは…

普段の授業でやっている仮設・実施・振り返りと改善をしっかり時間を取って行い、それを整理した形にすること。

特に、課題・問題が出てきたときに、時間を取ってその件についての先行研究を調べてみることが必要であり、有益。

どんな時にアクションリサーチを始める?

  • 問題:困ったなー
  • 挑戦:こういうことをしてみたい
  • 戸惑い:どうしたらいいのか…

講演者の先生の根っこの考え方

*教師が成長を続けることによって学習者にいい影響を与えることができるということ。

*授業は、学習者と教師が共同で作り上げるもの

*授業を改善するためには、現状・課題の把握→対策が必要で、授業に何かしらの問題がある場合には必ず原因があるからそれを把握しようと努めるということ。

問題がある授業の改善対策の例:私語について

学習者が私語をする理由は大きく3つ

  • つまらない(これはすぐに思いつくこと)
  • わからないところを友達に聞きたい(ねぇねぇ、さっき先生なんて言ってた?)
  • 知っていることを披露したい

で、それを改善するためには

  • 内容を工夫する(レアリア・映像・問いかけと応答などのアクティブさ)
  • 教師は聞き取りやすくわかりやすく話す、資料は見やすく提示するなど
  • ディスカッションや共有のための話す時間を設ける

といったことが考えられる。原因と対策。

ここで「最近の学生は…」などと人格攻撃に向かわないことですね。

興味深い授業の実践例

発音の授業

「課題」

授業時間だけでなく、自宅学習をしてもらわないと発音の向上は難しい。どうやったら自主的に自宅で練習をしてくれるか

「解決のための方針:課題が 」

1.面白い 

2.やったら役に立つ  

3.やり方がわかる (=やり方がよくわからないとやる気がしない)

と思えること(ここら辺、ARCSと似ていますね)。

「学習の流れ」

  • 授業中に練習し(=やり方がわかる)
  • 宿題で練習
  • 次回の授業の冒頭で講師と1対1でテスト(=上達を感じる機会、テストに合格するとうれしい)。

*テストでは、全項目OKになるまで繰り返しテストを受けないといけない(再テストは×だった項目のみ)

*授業の録画ビデオでは、講師がいなくても自主的に練習する姿が見られた。

*繰り返しが嫌なのは、やっても成果に結びつかないと思ってしまっている場合。やればやるだけ上達すると思えれば繰り返し行える。

教師と学習者のつながり

非同期型では難しいが、課題→個別フィードバックや質問への対応を充実させることで関係の醸成を試みる。

その他

〇印のボードで「正解!」とやるのは楽しく、また、効果音を使うとライブ感が醸成できる←楽しさの演出、同期で行う意味

本:日本語教師教育学=どういうふうに日本語教師を養成・フォローアップ研修するかについてである模様

↑養成に携わる立場でなくとも、一教師として養成する側はどんなことを身につけてほしいと考えているのかという視点で物事を見るのによいかも。

~講演内容についてはここまで~

セミナーの運営の仕方について(自分が運営側になる機会があれば注意したい)

1.一度申し込んだ後、再度ウェブ上で登録をさせる仕組み=面倒

2.上記再登録の後に送られてくるメールで、公園の開始時間が間違って記載されていたため戸惑った

3.Zoomで行っていたが、チャットが無効かされていたため、講演中は完全に一方向型かつ、参加者同士の交流はnothing。他の参加者の受け止め方や感想つぶやき共有の場がなかったのが残念。

4.Zoomで人数制限を設けていたため、参加できなかった人がいる。録画の公開はアナウンスがなかったためおそらく行われないであろう。

  →3と4の内容からするとYoutube Liveでの実施でよいのでは?

5.プレゼン資料の共有は今のところ無し。おそらく無い。参考文献リストはパッと提示されたがメモできない。スクショすべき?

感想・その他

「感想」

一方向型でも退屈することなく1時間程度の充実した講演でした。

内容が良ければ一方向型でも十分に興味を引くことができるのだと再認識しました。

また、この先生の本をチェックしてみようかと思わせるような、とてもありがたい講演でした。

無料でこういったオンライン講演会を実施してもらえるというのはとてもありがたく感じています。

「その他」

*東京外大の元学長が、今は名古屋外大の学長なんですね。一度学長をするといろんな大学の学長になっていくのでしょうか。

*質疑応答の発言の際、「貴重なお話、誠にありがとうございました。」「本日はこういう機会をいただき、ありがとうございました。非常に感銘を受けました。」みたいな前置き、全員が言わなくてもよくないですか?

最初に質問する方が聴衆全員を代表して言ったということで、二人目以降は言わなくても…(ほんとは「要らなくないですか?」と言いたい)

もしくは、「お話ありがとうございました。」くらいの短い一言でもよいのではと。

これは就活で企業説明会に参加しだしたころから思ってます。

荒川先生のオンライン講演会ー2021年の日本語教育

日本語教育能力検定試験の勉強の際につかったメインの参考書を書いた先生で、もっと昔にパートタイムで知り合いに日本語を教える際には、荒川先生の「もしも…あなたが外国人に日本語を教えるとしたら」という本も参考にしました。

どちらも平易な言葉を使ってざっくばらんに書かれた本で読みやすく実際に役立ちます。

検定の際に使った本はこちら。↓

講演会は、いきなり「隔靴搔痒」なんて難しい言葉が出てきて、(専門家はさすがだなぁ)と妙に感心するところから。

5つのキーワードに沿ったプレゼンでした。キーワードごとの頭に引っかかったところと自分なりのまとめです。

1.オンライン

日本語教育はオンラインと親和性があるんだから(飲食業なんかとは違う)、日本語学校に就職決まらない人はオンライン日本語教師を積極的に目指してみてはとのメッセージ。

2.オーセンティシティ

420時間の養成講座、政府は内容を定めていない。国語の教師になるために必要な半分以下の時間で日本語教師になれてしまう(大学の副専攻程度)。

教え手同士の交流・資料や知見の資産のシェアをもっと進めたらよい。(医者にとっての日本医師会のような業界団体がないから、自分たちでやらないと)

ネットの時代、学習者は何らかの形で日本語に触れてから学習を始めているケースが多い。

教科書の内容は、すべて知らないわけではなく、各学習者は部分的に既に触れているが頭の中で体系だっていないだけということが多い。

☆バラバラなものを体系立ててあげるのが教師の役割かな

☆教科書の内容から、都度都度本物につなげてあげるのが大事。荒川先生が朝ドラ(?)のスクリプトの中の文型をみん日の中の登場課を付けてみた例をみて、ドラマのセリフもそれほど難しくない文型をちょっとずつアレンジしたものの集合体だと感じられたのが大きかった。できるだけ本物の使用場面を提示できるようにしたい。

☆教科書はプロトタイプのリファレンス:教師はプロトタイプから周辺部への変化をどうスムーズに説明できるかが大事かな。

3.推進法

資格があれば一定の仕事が安定的にあるような国家資格ではない→自分で冒険してキャリアを切り開いていかなくては。

熟達者は同業者向けサービスも。

紹介された同業者向けサービス:こせんだ氏(授業)、はま氏(音声学)

☆村上先生と同じ「冒険」という言葉が出てきてほぉっとなった。

4.ランゲージツーリズム

新しいビジネス展開の例:ランゲージツーリズムとは、旅行しながら言語を学んで文化を感じる遠足みたいなもの。ヨーロッパで盛ん。バスの中で学んで早速買い物で試すなど。

観光地の人がみんなちょっとしたチューターみたいになって、ランゲージツーリズムで来た人にちょっとずつ日本語を教えてあげられるなんて観光地はとてもおもしろそう。

☆隔離生活中の短期語学学習サービスはおもしろそう。

☆タイで外国人向けにもできそう。観光客すごく多い。

5.インストラクショナルデザイン

わすれないでほしいこと:日本語の習得は、学習者にとって入口であって、習得してなにをしたいのかが大事。

☆本を読んでも実際に活かせていないと思った。まずは、授業の設計と振り返りに役立つモデルを2つほどのカードにして授業ノートに挟み、いつでも手元で参照できるようにしよう。

6.メッセージ

楽しんで新しいことをやる。新しいことはいつもメインから外れたもの。サブカルチャーに降りるようなもの。

遊び心。授業中のよい間合いも、遊び心の発露のようなものではないか。

日本語の習得は、学習者にとって入口→教師は日本語を教えることを通して何をしたいのか

☆今は中高で教えているけど、語学の習得に加え、自分の文化と違う人たちがいることを感じたり、自分の文化と比較できる対象を持てるようになってほしいと思う。

「ちょっとずれるけど、本セミナーやその他の最近の活動から感じたこと」

物事を成したり成功するひとは次のようなことに長けていると思います。

1.コミュニケーション力、2.腰の軽さ、3.人を巻き込んで一緒に何かをできること、4.うまい説明と感情の揺り動かし、5.自分で学び続ける力、6.ユーモア、7.オタク性8.物怖じしないこと などなど

自分を向上させる目安にしたいし、中高生に教えているので上記内容を何らかの形で意識して盛り込むことができたらよいですね。